会社のパソコンがインターネットに接続できず、困ったことはありませんか。
特にテレワークが一般的な労働形態となった昨今、会社のパソコンが自宅のインターネットに接続できないと業務に支障も出ますし、非常に焦りますよね。
ですが、まずは落ち着いてトラブルの原因を切り分けることから始めてみましょう。
この記事では「テレワーク時にネットに繋がらない!」とお困りな方に向けて、解決のための原因の切り分け方法と事例を紹介します。ぜひ、ご参考ください!
ネットワークトラブルの原因を切り分け
インターネットに接続できないときは、まずトラブルの原因の切り分けをしてみましょう。
状況を確認しながら「障害の原因がどこにあるのか」を判断していきます。
一般的に切り分けるポイントは下記の3つです。
- ネットワーク
- ハードウェア
- ソフトウェア
ネットワークの障害
ネットワーク自体にトラブルが発生しているケースです。
ネットワークの確認
ネットワーク自体にトラブルが発生しているケースとして、
- ルーターやハブなどのネットワーク機器の電源が落ちていたり故障している。
- 接続先のネットワーク上にあるサーバーの電源が落ちていたり故障している。
- 意図せず無限ループ接続によるトラフィック増加によってダウンしている。
などが挙げられます。
周りの機器(パソコンやスマホなど)の接続状況を確認します。
会社でのトラブル場合
隣のデスクのパソコンなど、同じネットワーク(Wi-Fi含む)に接続している機器で、同様のトラブルが発生していないかを確認します。
発生していた場合は、会社のネットワーク管理者に相談しましょう。
自宅でのトラブル場合
スマホなど、同じネットワーク(Wi-Fi含む)に接続している機器で、同様のトラブルが発生していないかを確認します。
発生していた場合は、接続しようしている機器(自分のPC)やモデム・ルーターなどを再起動してみましょう。それでも解決されない場合は、契約しているプロバイダーに相談しましょう。
周りの機器ではトラブルが発生していなかった場合
原因は、ネットワークではなく、接続しようしている機器(自分のPC)にある可能性が高いです。
ハードウェア・ソフトウェアの障害
接続しようしている機器(自分のPC)に原因がある場合、ハードウェア、ソフトウェアのいずれかとなります。
ケーブルの抜けかけや、落下などによる目に見える破損などが原因の場合もありますので、下記の順に確認することをおすすめします。
- ハードウェアの目視確認
- ソフトウェアの設定確認
- ハードウェアの交換確認
ハードウェアの確認
ハードウェア自体にトラブルが発生しているケースとしては、
- LANケーブルのツメが折れていて抜けかけている。
- LANケーブルを接続するLANポートが破損したり故障している。
などが挙げられます。
次のポイントでハードウェアを確認します。
目視確認
言葉通り、ケーブルの抜けかけや落下などによる破損など、目に見える原因がないか確認します。
交換確認
こちらは、物理的に可能な場合に限られます。
例えば、
- USBのLANアダプタを使って有線LANケーブルで接続してみる
- USBのWi-Fiアダプタを使ってWi-Fiに接続してみる
などです。
物理的なハードウェアの故障は、販売店やメーカーなどに相談しましょう。
ソフトウェアの確認
ソフトウェア自体にトラブルが発生しているケースとしては、
- IPアドレスなどのネットワーク設定が誤っている。
- セキュリティソフトがブロックしてしまっている。
- Wi-Fiがオフになっている。
などが挙げられます。
ソフトウェアの設定を確認します。
ソフトウェアの設定確認
よくある事例としてはセキュリティソフトがブロックしていることが挙げられます。
この場合、セキュリティソフトの常時起動を一旦停止してみることで判断できます。
また、それ以外ではネットワーク機器のドライバーを更新する、などで解決するケースもあります。
今回は上記の原因ではなく、ネットワーク設定に不正が発生していた事例を紹介します!
事例と解決例
現象
下記のような現象でインターネットに接続できなかった事例です。
- リモートワークのため、会社で使用しているPCを自宅に持ち帰った。
- その会社PCを自宅ネットワーク(Wi-Fi)に接続した。
- Wi-FiのSSID・パスワードは正しいが、インターネットに接続できない。
原因
ネットワーク接続に必要なIPアドレスの割り当て方は2種類あります。
- 固定IPアドレス(手動)
- 動的IPアドレス(自動)
社内のネットワーク環境を整備する中で、「IPアドレス」という単語を聞いたことはありませんか。 インターネットなどのネットワーク上で機器同士の通信を行うためには、送信先の機器がどれなのか識別する必要があります。 そのため、ネットワ[…]
今回のケースは、会社ネットワークでは有効なIPアドレスの設定が自宅ネットワークでは矛盾が発生して無効な状態が発生していたことが原因でした。
会社ネットワークは固定IPアドレスが手動設定されていましたが、自宅ネットワークは動的IPアドレスによる自動設定が前提となっていたという、ネットワーク環境の違いが原因です。
会社ネットワークのセグメント(IPアドレスが所属する範囲のようなもの)と自宅ネットワークのセグメントは違うものですが、パソコンには固定IPアドレスが手動設定されていました。
それにより、自宅ネットワークで有効な動的IPアドレスを自動で割り当てられず、IPアドレスが無効な状態となってしまいインターネット接続ができない状態になっていたのです。
解決例
この事例は、会社PCのIPアドレスを自宅ネットワークに接続する際は、固定IPアドレス(手動)を動的IPアドレス(自動)に変更することで解決されました。
ただし、固定IPアドレスを動的IPアドレスに変更する場合は、変更する前の固定IPアドレスの情報(IPアドレス以外のサブネットマスク・デフォルトゲートウェイを含む)を、メモしておくように注意してください。
会社ネットワークに接続する際に再設定する必要があります。
インターネットに接続できないときの解決方法について
インターネットに接続できないときの解決のための原因の切り分け方と事例をご紹介しました。
突然インターネットに繋がらなくなっても焦らずに、下記の手順でトラブルの原因を切り分けることで、解決できます。
- 原因がネットワークか否か判断する。
- ハードウェアに原因がないか確認する。
- ネットワーク設定などのソフトウェアに原因がないか確認する。
- 原因に応じた相談先に連絡する。