LANケーブルとは
LANケーブルはコンピュータやネットワーク機器などを繋ぐための通信ケーブルです。
代表的なLANケーブルとして以下の3種類があります。ここで紹介するケーブルは、現在主流になっている有線LANのデータ送受信方式の規格である「Ethernet(イーサネット)」に沿ったケーブルです。
有線LANとは 有線LANは名前の通り、モデム(電話回線のアナログ信号とコンピュータが使うデジタル信号を相互に変換する機器)やルーター(複数の端末をネットワークに接続する機器)、コンピュータなどの機器の接続にLANケーブルを使う接続方法で[…]
同軸ケーブル
伝送用の一本の銅線を絶縁体で囲んだケーブルです。
テレビのアンテナ用に使われるなどに使われています。
絶縁体に囲まれているので外部のノイズの影響を受けにくいという特徴があります。
ツイストペアケーブル
ツイストケーブルは8本の銅線を2本ずつより合わせて4対にしたケーブルです。
現在のLANケーブルの主流です。
また、ツイストケーブルにも種類があり、ケーブル内の銅線がコネクタのピンまでストレートに繋がっている「ストレートケーブル」、途中でクロスしている「クロスケーブル」の2種類あります。
※以前までは2種類のケーブルの使い分けが必要でしたが、Auto MDI/MDIXという送信と受信を自動で切り替える機能が追加されたので、Auto MDI/MDIXに対応している機器であれば、ケーブルの使い分けの必要がなくなりました。
ストレートケーブル
8本の銅線がストレートに配線されているケーブルです。
使い分ける際は、コンピュータをハブやルーターなど別の機器同士を接続する際に使われます。
クロスケーブル
8本の銅線のうち送信の銅線のペアと受信の銅線のペアが途中でクロスして配線されているケーブルです。クロスされている理由は同じ機器同士に接続すると送信端子同士や受信端子同士がぶつからないようにするためです。
使い分ける際は、コンピュータ同士やハブ同士など同じ機器同士を接続する際に使われます。
光ファイバーケーブル
光の信号を使ってデータを送信するケーブルです。
主に光回線や通信基地間の通信網などに使われています。
銅線よりもノイズが少なく、長距離でも高速大容量の通信が可能ですが、光信号を扱える機器でしか使うことができません。
LANケーブルのカテゴリ
LANケーブルには通信速度、伝送帯域(一度に送信できるデータ量)、シールドの有無(ノイズ低減のために銅線の周りを絶縁体で囲んでいるか)などで以下のようにカテゴリ分けされています。
カテゴリの数字が大きくなるほどケーブルが太くなります。
規格はLANケーブルに書かれています。
ケーブル規格
| 規格 | 通信速度 | 伝送帯域 | シールドの有無 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| CAT.5 | 100Mbps | 100MHz | UTP | 現在は使われていない |
| CAT.5e | 1Gbps | 100MHz | UTP | 現在はあまり使われていない |
| CAT.6 | 1Gbps | 250MHz | UTP | 家庭や小規模オフィスで使われている |
| CAT.6a | 10Gbps | 500MHz | UTP/STP | 高速通信が必要な環境で使われている |
| CAT.7 | 10Gbps | 600MHz | STP | ノイズ耐性が高く、安定して高速通信ができる |
| CAT.7a | 10Gbps | 1000MHz | STP | CAT.7より安定して高速通信ができる |
| CAT.8 | 40Gbps | 2000MHz | STP | データセンターなどの超高速通信で使われている |
- UTP:シールド保護されていないケーブル。一般的な家庭環境ではUTPでも問題ありません。
- STP:シールド保護されているケーブルです。工場などの電磁波によるノイズが多い場所で使われます。
まとめ
LANケーブルについて解説いたします。
