リモートワークが多様な働き方として浸透してきた中で、オンラインでのコミュニケーションツールを導入している企業はとても多いことでしょう。
特に遠隔でのリアルタイムでのコミュニケーションを可能とする通話アプリやチャットツールは欠かせないものとなりつつあります。
その中の例としてビジネスチャットツールとして多く利用されている「Slack」があります。
2022年9月1日から「Slack」の有料プランの一つであるプロプランが価格改定されることが発表されました。
また、無料のフリープランの機能にも変更が加えられ、メッセージ件数、ファイルストレージ容量が無制限になるのに代わりメッセージ履歴の閲覧に90日間の制限が付与されることとなりました。
「どのような価格改定がされるの?」「無料プランの変更って具体的にどのようなもの?」と気になる方に向けて、Slackの価格改定と機能変更について紹介いたします。
Slackとは
Slack Technologies, Public domain, via Wikimedia Commons
ビジネスチャットツールの一つです。アメリカのSlack Technology社で開発されました。
LINEなどの他のコミュニケーションツール同様に複数人でのチャットが可能で、メールと異なり、リアルタイムでの会話に優れるため社内のコミュニケーションツールとして多く使われています。
また、多数のアプリケーションと連携を行うこともできます。
チャットとメールの違いについては別記事で解説しております。
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機能制限のある無料プランと複数の有料プランがあり、目的別でプランを使い分けることができるでしょう。
ビジネスチャットとしては、ほかに「Microsoft Teams」や「Chatwork」「LINE WORKS」などがあります。
無料プランの変更点
2022年9月より、有料プランの価格改定に加え、無料のフリープランにもいくつか変更があります。
メッセージの件数・ストレージ容量無制限
これまでのフリープランではメッセージ件数1万件、ファイルのストレージ容量に5GBの制限がありましたが、これらが無制限になります。
メッセージ履歴の期限90日間
メッセージ履歴に90日間の制限が追加されます。90日間経過後のメッセージは非表示になります。90日間より過去のメッセージを確認するには有料プランに変更する必要があります。
slackコネクトにおいて
slackコネクトとは社外のslackと連携できる機能です。
フリープランのチームが有料プランのオーガナイゼーションから招待されたSlackコネクトチャンネルに入った場合は、90日間のメッセージ期限がなくなります。
ですが、DM(ダイレクトメッセージ)では、90日間の制限が適用されます。
クリップの利用が可能
音声クリップ、動画クリップの利用が可能になります。
メッセージ・ファイルの保存設定
ワークスペースのオーナーと管理者は90日経過後のメッセージ、ファイルの自動削除設定ができるようになります。
無料プランと有料プランの違い
無料のプランのままで利用を継続しようと思われている方もいるかもしれませんが、有料プランは機能の制限がなく、目的によってはより快適に利用できる可能性があります。
無料のフリープラン、有料のプロプランの違いをご説明いたします。
メッセージ履歴無制限
メッセージ履歴の閲覧に、90日間の制限がなくなります。
Slackハドルミーティングの人数制限
Slackにはハドルミーティングという気軽な音声ミーティング機能があります。
フリープランでは最大2人までしか参加できませんが、プロプランでは最大50人まで参加することができます。
通話機能の参加者
Slackには通話機能もあります。プロプランにすることで1対1の通話のみではなく、参加者最大15人の通話が可能になります。
有料プランの価格改定
2022年9月1日からプロプランの価格改定
2022年9月1日から有料のプロプランの料金が改定され、値上げされます。
なお、今回の価格改定はプロプランのみで、EnterpriseGridプランやビジネスプランは価格改定はありません。
1人あたりの月額
支払い方法 | 改定前価格 | 改定後価格 |
---|---|---|
月払い | 960円(人 / 月) | 1,050円(人 / 月) +90円の値上げ |
年払い | 850円(人 / 月) | 925円(人 / 月) +75円の値上げ |
1人あたりの年額
支払い方法 | 改定前価格 | 改定後価格 |
---|---|---|
月払い | 11,520円(人 / 年) | 12,600円(人 / 年) +1,080円の値上げ |
年払い | 10,200円(人 / 年) | 11,100円(人 / 年) +900円の値上げ |
参考:slack help center プロプランの料金改定とフリープランの最新情報 閲覧日2022/07/21
slack 料金プラン 閲覧日2022/7/21
社員数に応じた値上げイメージ
年払いをベースに社員数に応じた年額を算出してみました。
200人ほどの会社規模になると、今回の値上げで年間18万円のコスト増となります。
社員数 | 改定前 | 改定後 |
---|---|---|
50名 | 510,000円 | 555,000円 +45,000円の値上げ |
100名 | 1,020,000円 | 1,110,000円 +90,000円の値上げ |
200名 | 2,040,000円 | 2,220,000円 +180,000円の値上げ |
プロプランの更新タイミング
プロプランの年額プランを2022年9月1日までに更新すると1年間のみ現行の値段でご利用可能です。
月額プランで契約している場合は2022年9月1日までに年額プランでの更新を行えば、同様に1年間は現行の値段で利用できますが、2022年9月1日以降に更新すると価格改定後の値段での利用になります。
Slack変更について
Slackの価格改定・フリープランの変更について解説いたしました。
- 2022年9月1日から、Slackのフリープランの仕様が変わり、プロプランの価格が改定される。
- フリープランのメッセージ件数・ファイルストレージ容量が無制限になる代わりに、メッセージ履歴の閲覧期限が90日間に変更される。
- フリープランとプロプランでは、メッセージ履歴や通話機能の参加者人数の制限などに違いがある。
- プロプランを200人で利用している場合、年間18万円のコスト増となる。
オープンソースで社内構築する選択肢
オフィスドクターの運営企業であるメディアファイブ株式会社では、無料のオープンソースソフトウェア(OSS)の「Mattermost」(マターモスト)を社内のオンプレミス環境に構築・運用し、社員間のコミュニケーションに利用しております。
その理由としては、私用の「LINE」などをビジネス利用するシャドーITを防ぎ、かつ「Slack」のようなクラウドサービスのコストを抑えるためです。
オフィスドクターでは、東京や福岡の中小企業さまを中心に、オフィスのITやOAに関する業務のアウトソーシングを承っております。その一環で、こういったコミュニケーションツールの導入などに関してもご相談いただけます。
当社のようにオープンソースソフトウェア(OSS)を構築する場合でも、弊社のデータセンターをご利用いただければ、お客さまのオフィスにサーバーを配置する必要もなく、BCP対策としても有効です。
「チャットツールって色々あるけれど、どれが自社に適しているか分からない」「導入方法や管理方法がわからない」とコミュニケーションツールの導入や運用でお悩みの会社さま、お気軽にオフィスドクターまでご相談ください!
資料請求はこちら オフィスドクターとは オフィスドクターは、ITでお困りのお客さまをサポートします。 オフィスドクターは、オフィスにIT専任者がおらず「どこに相談したら良いか分からない」お客さまに向けた[…]
なお、当社のように社内向けに開発した業務システムと、こういったチャットツールの通知連携などを開発することも可能です。システム開発のご相談も、お気軽に当社までご相談ください。
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「Slack」は、2022年9月1日から有料プランの一つであるプロプランを値上げし、無料プランの仕様を変更することを発表しました。https://t.co/YBRGsJS9vG#チャット #ビジネスチャット #slack #スラック— メディアファイブ株式会社 (@media5_co_jp) July 21, 2022