ファイルのやり取りを行った際に、受け取ったファイルが開けなかったことはありませんか。
それはもしかしたら「拡張子」が対応していなかったことが原因かもしれません。
「拡張子」というのはファイルの形式を識別するために記されているものです。アプリケーション毎に対応してるファイル形式は異なるので、パソコンにどのファイルをどのアプリケーションで開くのか指示しなければなりません。そのために「拡張子」を正しくファイルに付与する必要があります。
この記事では「拡張子って何?」という方に向けて、その概要、代表的な拡張子を分かりやすく解説いたします。
拡張子について
拡張子とは
「拡張子」とはファイルの形式を識別するためにファイル名の末尾に記す識別名のことを指します。
コンピューターがファイルを開く際、どのアプリケーションでどのように開くかを判断するための識別名です。
書かれ方としてはドットの後ろに3文字程度の拡張子名が続きます。例えば「○○.txt」と付く場合はテキストファイル、「○○.xls」「○○.xlsx」だとエクセルファイルになります。
OSに依りますが、基本的にどのアプリケーションでどの拡張子のファイルを扱うかはあらかじめ指定されている場合があります。ただし、アプリケーションが指定されていない新しい拡張子のファイルを読み込む場合は都度設定する必要があります。
代表的な拡張子一覧
膨大な数の拡張子が存在しますが、その中でも目にする機会の多い拡張子についてご説明いたします。
画像ファイル
.jpeg/.jpg
「jpeg」とは「Joint Photographic Experts Group」の略でフルカラーに対応している画像形式です。写真等に向きます。
.png
「png」とは「Portable Network Graphics」の略で可逆性圧縮形式の画像ファイル形式です。画像を投下することができます。
.gif
「gif」とは「Graphics Interchange Format」の略でアニメーション形式での保存が可能な画像ファイル形式です。
文書ファイル
.txt
テキストファイルになります。中身が文字だけの装飾等も施されていないファイルです。
「pdf」とは「Portable Document Format」の略で、印刷を想定した状態で文字や図を書類形式で保存するファイルです。
.html
「html」とは「Hyper Text Markup Language(ハイパーマークアップランゲージ)」の略で、Webページを作成するために開発された言語のファイルです。
見出しや段落等を示すことができ、文書の構造をコンピューターに理解させることができます。
動画ファイル
.wmv
「wmv」とは「Windows Media Video」の略でマイクロソフト社が開発した映像圧縮符号化方式で変換された動画ファイル形式です。
.avi
「avi」とは「Audio Video Interleave」の略でマイクロソフト社がWindows用に開発した動画ファイル形式になります。
.mpeg/.mpg
「mpeg」とは「Moving Picture Experts Group」の略で名称自体は団体名を指しています。
「.mpeg」の拡張子がついたファイルはこの団体が定めた動画の圧縮方式に則って圧縮された動画ファイル形式のことを指します。
音声ファイル
.mp3
「mp3」とは「MPEG Audio Layer-3」の略です。MPEGで定められた規格でデータを圧縮された音声ファイル形式になります。
.wav
「wav」とは「Waveform Audio File Format」の略でWindows用に開発された音声ファイル形式です。
Microsoft製のファイル
.docx/.doc
Microsoft製のWordで作成された標準ファイル形式です。Word2007以降のバージョンで作成されたファイルは「.docx」で、それ以前のもので作成されたものは「.doc」になります。
.xlsx/.xls
Microsoft製のExcelで作成された標準ファイル形式です。Excel2007以降のバージョンで作成されたファイルは「.xlsx」で、それ以前のもので作成されたものは「.xls」になります。
.pptx/.ppt
Microsoft製のPowerPointで作成された標準ファイル形式です。PowerPoint2007以降のバージョンで作成されたファイルは「.pptx」で、それ以前のもので作成されたものは「.ppt」になります。
その他
.csv
「csv」とは「Comma Separated Values」の略でカンマで区切られたテキストファイルです。
.zip
圧縮されたファイル形式の一つです。
.exe
「exe」とは「EXEcution」の略で、実行ファイルの一つです。
拡張子の表示方法
Windows OSでの表示方法
Windows OSの設定によっては拡張子が表示されていない場合もあります。
ここではWindows OSでの拡張子の表示方法にを紹介いたします。
- エクスプローラーを開きます。
- 画面上部バーの「表示」タブをクリックし「表示>ファイル名拡張子」にチェックを入れます。
- 拡張子が表示されます。
拡張子を表示する意味
アプリケーションを指定する際以外で拡張子を確認する必要はあまり無いように思われますが、悪質なファイルを実行してしまうことを防ぐことができます。
例えば、メールに添付されたファイル等にウイルスや危険なプログラムが組み込まれている場合に先に拡張子を確認することで、そのファイルを開かずに削除することができます。
特に、末尾に「.exe」と書かれる実行ファイルや、「.doc」「.xls」等のマクロを組み込めるファイルは開く際に注意が必要になります。
拡張子を偽造している場合も考えられるので、表示するだけで完全に防ぐことはできませんが、ウイルス対策の一つとして有用な手段となります。
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拡張子のまとめ
「拡張子」について解説いたしました。
- 「拡張子」とはコンピューターがファイルの形式を判断するために付与される識別名のことを指す。
- 拡張子には多数の種類があり、それぞれ特徴が異なる。
- Windows OSでは拡張子の表示非表示を切り替えられる。
- 拡張子を表示、確認することはウイルス対策にもなる。
拡張子を正しく理解することで、データのやり取りを行うときに手間取ることが少なくなります。